「絵本の読み聞かせ中じっとしていられない」
「集中できない」
「うちの子にはまだ早いの…?」
子どもが小さいうちは、このような悩みをよく聞きます。
特に「絵本好きに育てたいのに」というパパさんママさんは絵本を読んでくれないとこんなもの⁈と不安になりますよね。
正直、絵本を読む、読まないは月齢にもよります。
しかし、絵本に興味を持ってもらう工夫をすることで、だんだん子ども自ら「絵本を読んで」と親のところに絵本を持ってくるようになります。
この記事では絵本の読み聞かせがじっと聞けない原因を知ることでその原因に対するアプローチをし、効果的な絵本の読み聞かせ方やおすすめの絵本を紹介し、お子さんが絵本好きになるヒントをお伝えします。
図書館司書の免許を持ち、何百人もの子どもへの読み聞かせを経験してきた筆者が「絵本専門士アナウンサーが教える 心をはぐくむ読み聞かせ」を読んで共感したことを中心にお伝えしていきますね。
こんな人にオススメ
- 絵本の読み聞かせで子どもがじっと聞けない
- どんな絵本を読ませたらいいか知りたい
- 子どもに絵本好きになって欲しい
タイトル 「絵本専門士アナウンサーが教える 心をはぐくむ読み聞かせ」
著者 杉山佐智枝
小学館クリエイティブ
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絵本の読み聞かせでじっとしない原因3つ
言葉の意味がわかっていない
まず第一に言葉の意味がわかっていない、可能性があります。聞きなれない言葉をたらたらと読まれてもハテナ?となってしまう訳ですね。
ページの全部を読まなくていい
もちろん、読めるようならいいのですが、中には絵を見て楽しむ子もいます。音ではなく目で絵本を楽しんでいるんですね。もし、自分でページをめくり出したらしめたもの。興味が絵本に向いているのですから。まだ、親が読み切れてなくてもお子さんのペースに合わせて読んであげてください。
簡単な言葉に直す
犬→わんわんなど子どもが発語しやすく親しみやすい言葉に直して、読み進めるのもありです。
月齢にもよりますが、お話を丁寧に読み進めるのではなく、絵本に描かれているものを指差して、伝えるだけでも良いです。「大きな木だね。」とか、「蝶々さんがヒラヒラ飛んでいるよ。」という風に、まずは絵本を一緒に見て語りかけてみましょう。
興味の対象が他にある
できれば、本と同じ方向を親子で向いて読んでいくことが望ましいです。
子どもを親の膝の上に乗せてしまいましょう。本の先にテレビやおもちゃありませんか?
もし、絵本の延長線上に子どもにとって興味のある対象物があれば、絵本に集中できないのは当たり前です。
まず、興味がありそうなものを片付けて絵本に集中できる環境を整えましょう。
その上で、立ち歩く、関心が向かないということであれば、今はその時ではない、と次のチャンスを待つ潔さも大切です。
無理やり、嫌がる子どもに絵本を読んで絵本を読むことが苦しくなってしまうと元も子もありません。
さりげなく、絵本を子どもの活動スペースに置いておき、興味が向いたらすかさず「読もうか?」と声をかけます。部屋に新しいものがあると、子どもはすぐに興味を向けますから、興味が向いたそのチャンスを逃さないようにしましょう。
私も、絵本の読み聞かせ中に子どもが背を向けてブロック遊びをしたことがあります。
そのまま、読み進めたのですが、夜になって「もう一回あの◯◯の話、読んで」と持ってきた時は驚きました。聞いていないようで、親の発する言葉は聞いていたりするものですから、めげずに背中に向かって読み続ける、ことがあってもいいかもしれません。
絵本が年齢に合っていない
絵本が子どもにあっていなくて、興味が向いていない可能性があります。ネットで調べたおすすめの絵本が我が子にはヒットしないこと、よくあります。
子どもは以下のような絵本を好む傾向にあるのですが、あなたのお子さんはどうでしょうか。
・カラフルな絵本
・優しいタッチの絵本
・仕掛け絵本
・リズムがよく耳心地が良い絵本
・参加型の絵本(ボタンを押すや本を逆さまにするような工夫がある本)
もし、好きな絵本の傾向が見つかれば、2冊3冊と続けて読んであげてください。我が子もSassyシリーズ、だるまさんシリーズ、tuperatuperaさんの絵本など興味が向いた本をたくさん手に入れ、読み進めてきました。
効果的な絵本の読み聞かせ方
膝に座ってくれたはいいけど、集中が長続きしない💦という子どもも多いと思います。
そのような子どもに絵本の世界に入ってもらうためにどのようなことに気をつけて読んでいけばいいのでしょうか。
絵本に書いてある言葉を大事にする
ある程度、座って読むことができるようになってきたら、ぜひ絵本に書いてある言葉を大事にしてください。
オリジナルでセリフをつけたりするのも充分楽しいのですが、最初のうちはぜひアレンジを加えずに、そのままの文章を子供に読んであげたいです。
絵本に使われている言葉は、きれいな言葉だったり、リズムの良い言葉が使われていたりするので、聞いている側がとても心地よい気持ちになります。
ぜひ絵本に書いてある日本語のリズムを読み手であるパパママも楽しんでみて下さい。
ページをめくるスピード
絵本の読み聞かせの企画などをいくつか参加しましたが、絵本の読み聞かせが上手な方にはある共通点があることがわかりました。
それはページのめくりまでこだわっているということです。本のめくるスピードを遅くしたり、もしくは速くしたりしてリズムを作って読んでいます。
本が終わったときには、最後に余韻を残すように、ゆ〜っくりとページを閉じて終わります。そうすることで、少しでも子供たちはその絵本の世界に浸る時間が長くなります。
ゆっくりめくると言っても、1秒や2秒に満たない、それぐらい短い時間なのですが、上手な人はその余韻やリズム感を意識して絵本の読み聞かせをされていると感じました。
絵本を選ぶポイント
子どもの興味に合った絵本
我が子にあった絵本を適切なタイミングで用意することができると、子どもも絵本に向かいやすくなります。
お子さんは何に興味を持っていますか?
車や電車などの乗り物?食べ物?擬音語?
ぜひ、お子さんの興味が向いた絵本を選んであげてください。
興味はコロコロ変わりますので、今!というタイミングがあればすぐに用意しましょう。
親がワクワクする絵本
自分が、好きな絵本は読んでいて楽しいものです。
おそらく、そのワクワクは子どもにも伝わっていて、私が好きな本は子どもも好きで、もっと読んで〜とせがんできます。
自分が小さな時に読んだ絵本でもいいですし、本屋さんに行って本を手に取って、我が子に読ませたいな、と思った本でもいいと思います。
初めての絵本におすすめ
ここからは、初めてのおすすめ絵本を紹介します。
絵本のスタート時期である0〜3歳位までのお子さんを対象にまとめました。
もちろん4歳以上のお子さんにもおすすめできる本なので、年齢に応じて参考になさってください。
0歳〜2歳
読み聞かせはいつから?と悩む人もいますが、いつからでもできます。生まれたての赤ちゃんでも、絵本を開いて語りかけてあげてください。お腹の中にいた時から聞いていたお母さんの声は、赤ちゃんにとってとても落ち着くようです。
0歳〜2歳は、ハイハイ、立ち歩き、おしゃべり、トイレ、食事など一人の人間になっていく準備をする期間。できることがぐんぐん増えてきます。
なんでも吸収するこの時期に読んであげたい絵本を紹介します。
だるまさんシリーズ
赤いだるまさんが優しいタッチで描かれている絵本です。赤や丸といったものが子どもの興味を引くらしく、うちの子もよく読んでいました。「だるまさんが、プシュー」など動きがあるところでは、子どもと一緒になってだるまさんの動きをすると子どもも喜びます。
Sassyシリーズ
色が彩やかで、どのページも子どもの目を引きます。擬音語が面白いです。ページ内の言葉も少ないので集中力の続かない赤ちゃんにもピッタリです。数字を数えるといった学びがあるので、0歳の時に読んでいましたが、2歳になってまた引っ張り出すと楽しそうに読んでいます。ハードカバーなので、舐めたり投げたりしても痛みにくいこともありがたいですね。
0歳からの親子で音読
コスパがいい本だと感じました。あいうえおの最初の最初の絵本です。ページ数が多くのですが、リズムをとても重視されている絵本なのでどのページも耳に残ります。
くだものさん・おやさいさん
tuperatuperaさんの絵本は、どれも子ども、そして私のお気に入りです。くだものさんやおやさいさんは食べ物に興味をもった子どもにおすすめです。ポロリん♪といいながらページをめくることが楽しいようです。くだものって木になっているんだ、と子どもなりに発見があって親子で楽しむことができます。
木下けい
1歳の絵本百科
悩んでしまう、という人におすすめなのが、絵本百科シリーズです。2歳や3歳など年齢に応じたものがあります。絵本のお得パックのような絵本で、乗り物や物語、昔話などなど、年齢に応じたものが詰まっています。どの本を買えばいいか悩んでいる人は、これを買ってみて。お子さんの興味があるページを読んでいくといいと思います。
まとめ
今回は絵本の読み聞かせでじっとしないお子さんに対して、効果的な読み聞かせ方やおすすめ絵本を紹介しました。
子どもを観察して興味が向いた絵本を用意することで、子どもが興味をもって絵本に向いてくれるようになってきます。肩の力を抜いて、親子で楽しむ気持ちも大切にしてください。
絵本の読み聞かせをするメリットはたくさんありますが、一番は親子間の濃いコミュニケーションになることだと思っています。
どんな絵本を与えていけばいいかわからない、という人には絵本の定期便など便利なものがあります。そのようなサービスを使って親子で絵本を楽しんでくださいね。
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